熱反射（女性向？）

歪に揺れる水面が、光を跳ね返す。
熱にじりじりと焦がされて熔かされて行くように、己の身も、心の中も熱くて。堪え難い程の痛みの渦中だ。

「このまま、灼けてしまえたら良いのにな」
水面に反射する光を眩しそうに見つめて、そう呟く。
「太陽に？」
解っていて、それでも見当外れな言葉を紡ぐ。

「…解ってる癖に」

「…さぁ？」
存ぜぬとばかりに、瞳を覗きこもうとした視線から、気付かぬふりで逃れた。

そしてお互い、わざとらしさに思わず笑って。




「…太陽なんかよりももっと、ね」


じりじりと、身を灼かれる感覚。
眩暈を起こして、倒れそうな、そんな想い。


まばゆい熱が、反射する。