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創作三国、戦国、七福と日常のことなど。 がつんと女性向です。
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去年の夏辺りに書いていた小説。

プリキュアMHの木俣くんと藤村くん。
女性向につき注意です。

女性向の意味が解らない方、お嫌いな方はご覧にならないようにお願いしますね。

つづきを読む。で読めます~。

summer splash!

 

外は真夏日。

見ているだけで暑そうな日差しは、それでも見ているだけなら心地良い。

クールビズがどうこう言う今年、それでも過度な程の冷房は図書館だからこそだろう。

「ん~…」

「どうした?」

そんな涼しい図書館の机。

小さく呻く木俣に気づいて、向かいに座っていた藤村が彼のノートを覗き込む。

「わかんねぇ…」

「…前も似た問題で悩んでなかったか?」

「苦手なんだよ…」

藤村が苦笑するのを見て、木俣は微かに膨れてそのまま机に突っ伏して。

それを見た藤村は、再度苦笑する。

「公式覚えれば解けるようになると思うけど」

そう言って、木俣の横に移動すると。

知らない香りが鼻を掠める。

「…それが出来てたら苦労しないって…」

そう呟く木俣の言葉を聞きつつ。

「…香水変えた?」

そう、問うと。

質問の意味を理解できなかったらしく、一瞬の間があって。

「え?あ、いや。シャンプーは替えたけど」

どうした?と言外に問うと。

「いや、良い匂いだなと思って。何?」

「パイン。変わってるだろ」

「へ~。夏っぽい。俺も使ってみたいな」

「使いに来るか?」




別に他意はなかった、木俣のその一言。

気づいたのは、ほんの少しだけ藤村が早くて。

「……え~と、」

「あ、いや!別にそういうっ…!」

声の大きさに、周りに注目されて。

静かにしてください、と司書に言われて謝り、そのまま口を噤む。


何となく所在なさげな気持ちで横にいる藤村を見ると、心なしか考えこむような仕草で。

何と話かけようかと考えを巡らせていると。




「…木俣」

声をかけられて、木俣はそちらを振り向いた。

「ん?」

「…今日、泊まらせて」

にこり、とする藤村の顔はそれでも微かに赤く見えて。



長い夏休みは、まだ始まったばかりみたいだ。

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現在ブログで鋼鉄なあれの感想やら駄文を書いてます。
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